胃カメラ
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃潰瘍・十二指腸潰瘍は「消化性潰瘍」と呼ばれます。本来は食物を消化するために分泌されている胃酸が、何らかの原因でコントロール・バランスを失い、臓器そのもの内壁を消化してしまう形で発生し、粘膜欠損を起こすという疾病です。
胃潰瘍
粘膜欠損が認められます
さらに状態が悪いものです
何らかの要因(過度の嗜好品摂取やストレス等)が引き金となり、自律神経のバランスが崩れ胃酸分泌過剰となることで、胃がキリキリ痛む症状が発生します。
治療法としては、状態に合わせて胃酸の分泌を抑える薬の内服・注射等を行います。同時に、食事や生活習慣についてのアドバイスをさせていただきます。
また、消化性潰瘍の再発や難治性には「ヘリコバクターピロリ菌」が大きく関わっていることがわかっています。このピロリ菌の除菌治療により、潰瘍の再発を著しく抑制する効果があります。
食道がん・胃がん
内視鏡検査による早期発見・早期手術が望まれます。以下に事例写真と解説を付します。
食道がん
カメラ画像
LCI画像※ 赤く見える部分が癌です
- LCI (Linked Color Imaging):強調画像。わずかな色の変化を強調して、病変部を際立たせる効果があります。
胃がん
中央部に癌があり、出血も見られます
インジゴカルミン散布※
- インジゴカルミン散布: 病変の範囲や表面の凹凸をわかりやすくするための染色方法。
大腸カメラ
ポリープ切除 – 日帰り内視鏡治療
内視鏡検査にて大腸ポリープを発見した際、小さなポリープであればその場で内視鏡的切除を行います。専門用語で「内視鏡的ポリープ切除術 (ポリペクトミー)」と呼びます。
内視鏡切除が可能なポリープの例
ポリープを発見
切除中
切除後
スネアと呼ばれる輪っか状のワイヤをポリープの根基に引っ掛け締め付けて切除する方法や、高周波通電しての切除を行います。
切除後の出血・合併症はほとんどありませんが、稀に(1%未満と低い頻度ですが)術後の出血がある場合があります。
当院にてポリープ切除した後は、必要に応じて予防的止血処置行い、安全を確認してから帰宅していただいています。また処置後の食生活含め説明させていただきます。
入院手術が必要な場合
ほとんどの大腸がんはポリープから発生するといわれています。大腸ポリープの大きさと癌化率に相関関係があり、ポリープが大きければ大きいほど癌化率は高く、内視鏡切除は難しくなります。状態に応じて、適切な医療機関にご紹介させていただいております。
大腸腺腫
カメラ画像
インジゴカルミン散布※
NBI写真※
- インジゴカルミン散布: 病変の範囲や表面の凹凸をわかりやすくするための染色方法。
- NBI (Narrow Band Imaginig 狭帯域光観察): 粘膜構造や血管走行をより明瞭にし、病変の特徴を色調として捉える方法。微小がん病巣の早期発見も可能です。
大腸がん
内視鏡検査による早期発見・早期切除が望まれます。以下に事例写真と解説を付します。
早期大腸がん
カメラ画像
インジゴカルミン散布※
NBI写真※
- インジゴカルミン散布: 病変の範囲や表面の凹凸をわかりやすくするための染色方法。
- NBI (Narrow Band Imaginig 狭帯域光観察): 粘膜構造や血管走行をより明瞭にし、病変の特徴を色調として捉える方法。微小がん病巣の早期発見も可能です。
進行した大腸がん
2型腫瘍:大きくなっており、出血も見られます
虚血性大腸炎
大腸への血流悪化による炎症で、腹痛と出血の自覚症状を伴う場合が多いです。ほとんどの場合1~2週間で治癒する一過性のものですが、稀に血流阻害が長期にわたるケースも見られ、入院加療が必要な場合もあります。
虚血性大腸炎
腸壁に広く炎症が見られます
潰瘍性大腸炎
下痢、血便、腹痛の症状があり、大腸の粘膜がただれる原因不明の病気。国が定めた難病の一つ。年齢層(やや20~30歳代に多い)、男女差はなく、約20万人ぐらいの患者数。大腸内視鏡検査で診断する。治療は粘膜の状態にもよりますが、食事療法、薬物療法中心に対応します。
潰瘍性大腸炎
粘膜が赤くただれています
検査の流れ
前日
- 午後10時までに夕食を済ませ、その後は食べ物を摂らないでください。
- コーヒー・ジュース・アルコール等の嗜好品は控えてください。
- 水を飲むこと・常用薬の服用はOKです。
- 早目の就寝をお勧めいたします。
当日:来院前
- 起床から検査終了までは絶食です。
- 水を飲むことはOKです。
- 常用薬の服用については、あらかじめ医師に相談の上、指示に従ってください。
内視鏡検査
- 鼻腔内(経口の場合は咽頭)に薬剤噴霧・局所麻酔をします。
- カメラを挿入し、モニターを見ながら状態を確認します。
- 検査所要時間は、通常5~15分程度です。
検査結果の説明
- 検査後は回復のため少し休んでいただきます。
- 画像を確認いただきながら、検査結果を説明いたします。
- 生体検査(組織を採取しての検査)の結果については、後日診察時に改めてご報告します。
検査後の注意事項
- 検査終了後、麻酔が抜けるまで(30~60分程度)は絶食です。
- 激しい運動は避けてください。
- 組織採取を行った場合、刺激物や嗜好品(辛い食べ物、コーヒー、アルコール等)の摂取を2~3日間控えてください。
前日
- 午後6時までに夕食を済ませ、その後は食べ物を摂らないでください。
- コーヒー・ジュース・アルコール等の嗜好品は控えてください。
- 水を飲むこと・常用薬の服用はOKです。
- 早目の就寝をお勧めいたします。
当日:来院前
- 起床から検査終了までは絶食です。
- 水を飲むことはOKですが、少量にとどめてください。
- 常用薬の服用については、あらかじめ医師に相談の上、指示に従ってください。
- 鎮静剤(眠くなる薬)使用での検査をご希望の場合、自転車・バイク・自動車を運転しての来院は極力控えていただいております(薬の影響で判断力が低下した状態が数時間続くため大変危険です)。
内視鏡検査
- 前処置室(トイレ付の個室)にご案内し、検査手順の説明をします。
- 大腸内をきれいにするため、下剤を服用の上で排便していただきます。
- カメラを挿入し、モニターを見ながら状態を確認します。
- 検査所要時間は、通常10~20分程度です。
*個人差およびポリープ切除の有無等によって前後します。
検査結果の説明
- 検査後は回復のため少し休んでいただきます。
- 画像を確認いただきながら、検査結果を説明いたします。
- 生体検査(組織を採取しての検査)の結果については、後日診察時に改めてご報告します。
検査後の注意事項
- 検査終了後60分程度は絶食となります。
- 激しい運動は避けてください。
- 組織採取を行った場合、刺激物や嗜好品(辛い食べ物、コーヒー、アルコール等)の摂取を2~3日間控えてください。
- 鎮静剤(眠くなる薬)使用での検査を行った場合、当日は自転車・バイク・自動車などの運転を極力控えていただいております(薬の影響で判断力が低下した状態が数時間続くため大変危険です)。
ポリープを切除した場合
- 生ものは3日間避けてください。刺激物、油・脂肪分の多いもの、繊維質は控えてください。また、1週間禁酒となります。
- 当日はシャワー程度で済ませてください。翌日よりシャワーか短時間の入浴とし、1週間後から通常の入浴となります。
- 力仕事や腹圧のかかる作業、激しい運動、汗ばむような運動は1週間控えてください。
- 1週間は排便後に血液が混じってないか観察をしてください。血液が混じっていた場合、当院に必ずご連絡(電話)願います。
- 上記に関連し、もしもの時の対処のため、1週間は旅行・出張等を控えてください。